里の市がはじまったのは2014年の秋頃で、4年間毎週開催してきました。
盆と正月、大雨、台風などの日を除いてだいたい年50回弱は開催しているので、4年間で、200回を超える計算になります。そう思うと、すごいですねー!
その中で、僕が里の市の運営を任されたのは、3年とちょっと前です。
それまで長野で暮らしていた僕が三重に帰って来て、暇そうに見えたようで、「やらない?」と言われて、「やってみる」と答えてみました。
僕は前職でライターをしていて、当時は中山間地の農業とか、直売事業とかを取材することが多かったので、その辺に期待された可能性はあるけれど、やっぱり取材したり、アドバイスしたりすることと実際に商売してみる、ということは結構違いますね。それを痛感する日々でもあります。
里の市4周年に向けて、僕がこの3年間の中で考えてきたことを少しまとめ返してみたいと思います。ただ、書いてみたら長くなりそうだったので数回に分けます。
買い物のマルシェから居場所づくりのマルシェへ
今の里の市も「オシャレなマルシェ!」ではないのですが、3年前は今以上に、超がつく手作りマルシェでした。「土の香市場ハラペコあおむし」代表の僕の母が、拾ってきた机とか、椅子とかざっくばらんに並んでいるような感じ。
銀色の脚に白いテーブルとか、6人がけくらいのダイニングテーブルとかが置いてあって、統一感などは全く意識されていない。むしろ「昭和の終わりくらい」という統一感はあったかもしれません。
オシャレさはない。予算もほぼない。さて、どうしようという感じ。
なんですが、出店してくださる方は、自慢の出店者さんばかり。野菜もご飯も飲み物もどれをとっても超うまい。
その中で僕はまずできることをやろうと、最初は、出店者さんが出店しやすいように、と出店者さんの場所を事前に決めて、テントと机を並べておく、ということをやっていました。
今の里の市は、お客さんの休憩スペースが結構広いし、キッズスペースもあって、割とのんびりできる感じになっているのですが、当時は、両サイドに出店者さんが並んで、真ん中に通路兼休憩スペースがあった状態でした。これは、マルシェにおいて目的を「買い物」を中心に考えていたからだと思います。
当時から、マルシェのコンセプトは変わっていなくて、「何を買うか、から誰から買うか、を選べるまちづくり」というのをコンセプトに考えています。
ただ、買い物を中心から、「居場所づくり中心」僕自身の考え方がシフトしていきました。
これは、里の市の出店者さんと隔月くらいでミーティングをしているのですが、そのときに出店者さんが他のマルシェでのいいところを教えてくれたり、ご自身も小さい子どもがいる人も多いので、子どもスペースがあったら嬉しい、というような提案をくれるので、それをもとに出来ることから少しずつやってきた、というような感じです。
小さい子どもと一緒に買い物できる場所にしたい。ゆっくりお昼ご飯を食べながら夜ご飯の野菜を農家さんと話しながら買い物をする、そんなみんなの居場所としての里の市にしたいなぁと思い、里の市は休憩スペースを広くしたり、キッズスペースを作ったりしています。
ちょっとずつちょっとずつ。3年かけて、銀色の脚の丸テーブルやダイニングデーブルは撤去できて、休憩場所はなんとか木のテーブルと木の椅子が並ぶようになりました。
マルシェは、どんな規模でやっても運営側が収益を作っていくのは、結構難しいです。なので、「ちょっとずつ」がすごい大事だなぁと感じています。コツコツ貯めて、ちょっと変える。そうやっていくのが大切なのだと感じます。
ただ、このやり方は出店者さんにも、マルシェのコンセプトや想いを共有してもらえないと難しいかもしれません。
そんなことを書いていたら、出店者さんに対してすごく感謝の気持ちが湧いてきたので、今回はこの辺で終わりにして、来週の準備とかします。
出店者さんも募集しておりますので、興味のある方は是非お声がけくださいー!
来週9月12日は、「しゃべるの時間」というトークイベントやりますー!
ネチャメさん、cafe nekkoのうず芽さん、ハラペコあおむしのゆみさんが三人でママトークをやりますー!
12時半からですので、是非遊びにきてください〜。
【9月の里の市情報】毎週11時~15時開催。
開催日:9月12日、9月19日、9月26日
イベント情報:
9月12日 ハラペコ里の市ママトーク
12時30分~ しゃべるの時間 しほさん(ネチャメ)×うづ芽さん(cafe nekko)×ゆみさん(ハラペコあおむし)
9月26日 ヒンメリづくりワークショップ
里の市のfacebookはこちらです!→
三重テレビさんのゲンキ!みえ!という番組で取材していただきました。そのときの放送内容はこちらです→
里の市ライターおっくん(奥田悠史)
三重県伊賀市出身。大学在学中に休学して1年間かけてバックパッカーでの世界一周を経験。旅を通じて世界中の悪と愛に触れた。フィンランドでカメラを盗まれ、スペインではニセ警官にデビットカードを盗まれる。悔しすぎて、バルセルナの宿でまくらを濡らした。そのときに聞いた「谷川俊太郎」の詩「生きる」が心に刺さりすぎて、旅を続けた。ライターを経て、写真とデザインAlpenglow works代表。